
この映画は、マイケル・ジャクソンのファンや、音楽やダンスに興味がある人はもちろんのこと、以下のような状況でお悩みの方が観たら勇気をもらえる、おすすめ作品です:
・支配的な親・上司・先輩などの存在で身動きが取れなくなっている。立ち向かう必要があるのを分かってはいるが、怖くて実行できずにいる人。
・夫や恋人の暴力に悩んでいる。別れたいが、経済的な事情などから別れられないと考え、あきらめている人。
・普段から、他人の目や意見が怖くて、言いたいことが言えなかったり、やりたい事ができずにいる人。
・自分の生い立ちや境遇から、成功とか幸せとかは、自分には無縁だと思いこんでる人。
というのも、本作品は、「天才アーティストの栄光と苦悩」を描くと同時に、「父親の支配から自己を解放し、持って生まれた才能を表すための土台を、周りを巻き込みながら自分で築き上げる」
という、若き青年の内的成長を追った作品という、もうひとつの見方もできるからです。
※伝記映画といっても、この作品ではマイケルの一生を紹介しておらず、ストーリーは80年代後半の、「BADツアー」までで終わっています。
私は中学時代からのマイケル(MJ)ファンです。
アルバム「スリラー」の成功がちょうど洋楽に目覚めた頃でしたので、当時の熱狂はよく覚えています。
ファンとしては、今回のドラマ仕立ての映画より、本人の実際の記録映像が堪能できた、2009年の【THIS IS IT】のほうが、興味深く鑑賞できたのですが。
ただ【THIS IS IT】からもう20年近く経ってることを考えると、今回の映画は、MJの活躍を直接は知らない、若い世代が彼のレガシーに触れるには、とても良い作品になると思います。ライブシーンには実際の音源が使われていて、臨場感たっぷりですしね。

マイケルを演じた主演俳優は、私知らなかったのですが実の甥だそうで、このキャスティングに文句言う人ほとんどいないと思われます。相当研究したようで、しゃべりかたなどは、本当にクリソツです。
映画のなかに登場する会話のなかに、マイケルの精神を支えたであろうフレーズ・彼の人生の、ターニングポイントになったであろう言葉がいくつかあるので、それらをご紹介します。
◎あなたの光を放ちなさい
(SHINE YOUR LIGHT)
幼少期。同年代の、まわりの子供たちとは馴染めずにいたマイケルに、お母さんが言った言葉です。
「たしかに、お前は変わっている。でも、それは良いこと。お前は特別な光を持っているのよ。その光で、世界を照らしなさい」
持って生まれた類まれな才能を、世のために使うという、自分の使命に気づくキッカケとなった言葉です。
◎創造するために、自由であれ
(BE FREE TO CREATE )
兄弟グループからソロになることを決意し、アルバム制作に向けて生みの苦しみを味わっていたマイケルが、自分を鼓舞するために壁に貼った言葉です。
世を明るく照らすほどの優れた作品を作るには、しがらみにとらわれない、自由な精神が必要ですね。
◎人生に苦難はつきものだよ
(LIFE IS HARD.)
なにかにつけ、立ちはだかる父親の存在。
「父親を変えるのは無理だ。大変すぎる」とこぼしたマイケルに対して、幼い頃から寄り添ってくれていた専属ドライバーが言った言葉です。そもそも、生きていくこと自体が、苦行と言ってもいいものなんだよと。
人は悩むと「こんなツラい思いをしているのは自分だけ」と、つい考えがちですが、決してそんなことはないと気づかせてくれる真実です。
◎本気で成功したいなら、家族の誰かを傷つける覚悟が必要だ。
父親からの独立を願い、弁護士を探し始めたマイケルに、初対面の凄腕弁護士・ブランカが言い放った言葉です。
幸せになるにも、成功するにも、本気の「覚悟」が必要なのですね。彼の独立を父親がすんなり受け入れる訳もなく、それには代償が伴うことを理解する必要があったのでした。
マイケルの父親は、いまの常識では完全にDV・毒親レベルであり、そんなお父さんが、家族もみな怖すぎて、母親や兄たちも、優しい人たちではありましたが、マイケルを父親から守ってくれるような、頼もしい存在ではありませんでした。
傷つきながら、もがきながら、マイケルは自分で自分を守り、自分を育てる術を、学ばなければいけなかったのです。そして世界的な名声と引き換えに、莫大な代償を払わなければいけなかった人生でもありました。
続編の制作が噂されてもいますが、マイケルが最も輝いていた時期の活動は、今回の作品のなかで描かれています。この機会に、マイケルの再評価がすすめばいいと思います
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